No.091 脂肪サバイバル

脂肪サバイバル
最近YouTubeのサバイバルものに嵌っています。無人島やジャングルなどで、何も器具を持たずに10日間とか1ヶ月を過ごしているシーンを撮影する番組です。単身でカメラだけ持ち込み自分の生活を撮影して、それを後で編集して配信する形のようです。チャレンジする人たちは、海で魚を捕るための銛だけは持ち込んでよいとか、自分たちなりに様々な条件を付けていますが、凄い人になると服も含めて何もなしの状態でスタートする人もいます。(もちろん映像にはモザイクがもろもろかかっています。)
何が面白いかというと、とにかく生き抜くというシンプルなテーマに対して、人はどのように行動してきたのかがリアリティを持って伝わってくるのです。人間がサバイバルにおいて必要なものは、水、食料、火、寝床の4つで、しかも諸々条件によって違いはあるものの、おおむねこの順番で重要度が決まってくるようです。なので、まずチャレンジャーは水を探します。小川などがあれば良いですが、乾燥地帯などではそう簡単には見つかりません。そういう時は、生えている植物から水分補給をしています。食料も、基本的に全ての生き物が食物です。タンパク質、糖質、脂質などのバランスもどれかが欠けても支障をきたします。その中でも脂質を取るのが最も難しそうです。大きな哺乳類や魚介類に多く含まれますがそう簡単には捕れません。大物が捕れた時は感動すら覚えます。
別に、私がサバイバルに挑戦したいわけではありません。ただその映像を見ているだけで人間力を感じるのが楽しいのです。私の場合は、本当にそのような状況になったら1週間と持たないでしょうし、私が生きている中でサバイバルの知識が必要になる事が無い事を願うばかりですが、様々な習慣を実践しているものとして学びがありました。原始的な生活をするには、生き抜くためには食習慣が最も重要です。そして、その目的は「いかに蓄えるか」です。自分の体の中にいかに脂肪分を取り込んでおくか、どうやって食物を腐らせずに置いておくか、どうやって食べられる植物を確保し続けるか。この辺りが生き抜くための生命線であることを痛感します。
そう考えると現代の食習慣との対比がくっきりとしてきます。現代は「いかに蓄えないか」です。余計な脂肪を減らすことや、余分な栄養を取らないことが食習慣のポイントになっています。何億年もかけて人間が進化させてきた「蓄える」ための体や食習慣に対して、現代は全力で抗っているのです。だから、痩せることは大変なのでしょうね。だって「蓄える」という本能に抗っているのですから。どうやら私は人より「蓄える」ことが得意なようです。運動しても体脂肪がなかなか減りません。この状況を、「いざサバイバル状態に突入しても、人より多く生きながらえる才能を手にしているのだ!」と考えると、お腹周りにある脂肪君たちも少し愛おしく‥‥。なんてなりませんね。やっぱり。
習慣サポーター けいぞうくん
(掲載日:2021年9月17日)
(次回配信日:2021年9月24日)