No.082 せっかちの利点

せっかちの利点

 私はよく「せっかち」と言われます。自覚はあります。せっかち偏差値でいうならば70以上あると思います。青信号にかわると同時に出発しなければという強迫観念にいつもかられています。自動ドアに入る時でも歩くペースを変えたくないので、手をあらかじめ差し出してセンサーに反応させます。人の話を聞き終える前に早合点して言い返してしまう時もあります。ご飯をモグモグ食べている時でも、常に次どれに箸をつけるかを考えているので、あっという間に食べ終わります。気づいたら、一緒に食事している人はまだ半分も食べ終わって無くて、焦らせてしまう事もあります。電車に急いで乗ってしまい、幼い子供をホームに置き去りにしたこともあります。何事も無かったので笑い話になりますが、良く考えたらシャレになりません。そういえば、人生においても学生結婚でした。まぁ自分でも呆れるくらいのせっかち度です。

 せっかちな人って自己中心的で、周りを急かしているという自覚も薄いんですよね。短気であったり、協調性が無かったりすることも多いので、結構嫌われやすい傾向にあると思います。とにかくじっとしていられないんです。じっとしていると人生を無駄にしているように思ってしまうのです。バス停でバスを待っている時間も無駄に感じてしまうので、落ち着いていられない時は、次のバス停までおもむろに歩きだします。移動している途中で、バスが通り越してしまい逆にタイムロスする時もあります。もはや意味不明だと自分でも思います。

 でも、せっかちにも利点はあります。時間密度が濃いのです。同じ時間を過ごしていても、その時間の中で得られる経験の量が多いのです。バスに乗っているだけでは得られない景色やお店にも出会えます。なのでそれでプラスマイナスゼロだと思ってしまうのです。よくリーダーにはせっかちな人が多いとも言われます。経営や組織運営においては効率が大事です。効率と言うのは、成果を投資コストや時間で割ったものです。いかに短い時間で成果を出すかが評価ポイントになるので、時間密度を高めようとどうしてもせっかちになりますし、また、せっかちな人がリーダーになるのでしょう。「早飯は芸のうち」と言う言葉もあるくらい、早く成し遂げるというのは、出世する人の条件と昔から言われています。なので仕事においては、せっかちは利点である事が多いのでしょう。

 習慣の成果というのは複利の効果です。成果が見えるまで地道にじっくり取り組むことが大切です。せっかちな人は直ぐに結果を出そうとしますので、習慣と相性が悪い事も多いです。でもそんな私でもi-Company CLUBを使って習慣マスターになれました。人生において密度が濃くなっていることを実感します。恐るべし「小さな習慣」。人には迷惑をかけないように、これからも濃い人生を過ごしていきたいと思います。


習慣サポーター けいぞうくん
(掲載日:2021年7月16日)
(次回配信日:2021年7月23日)

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